特に注意するべきポイントとして、建築時期により建物構造性能が「旧耐震」か「新耐震」に区分されていることです。
建築基準法の耐震性基準は大きな地震がある度に改正されてきました。その中でも、1978年に発生した宮城県沖地震をきっかけに行われた1981年の改正が、耐震基準を「新耐震基準」と「旧耐震基準」に分ける大きな改正となりました。旧耐震基準では、震度5で「倒壊しない」という基準でしたが、新耐震基準では旧耐震基準にはなかった「震度6強から7の地震でも倒壊しないこと」が定められ、それ以降、基本的に同様の基準で設計・建設されています。新耐震基準は1981年6月1日以降の建築確認物件から適用されているため、その後の建設期間を考慮すると、竣工年代が概ね1983年以降は新耐震建物としての構造計算がなされているといえます。
物件の「価格」に影響する築年数ですが、年数の経ったマンションでも、適切に維持管理や改修がなされ、優良なスペックを保有している物件であれば、価格が安い分だけ有利な投資となります。
当社ではそれぞれの時期のマンションの特徴を充分認識した上で、適正な基本性能の保持、使いやすい設備・間取りプランへの改修などにより、安心・安全で厳選された物件をご案内しています。
当社がお奨めする物件は、テナント入居中の物件です。つまり既に居住の用などに供されているため、原則室内を見ることはできません。しかし、当社では、可能な限り、テナントの属性・居住状況などの調査を行った物件をご提供しています。
REIT(Real Estate Investment Trust:通称リート)は、不動産を投資対象とした金融商品で、日本では2001年の誕生以来、20年近い歴史があります。
リートは株式のように証券所ですぐ換金できる金融商品です。一方、現物不動産を換金するためには特定の買主を見つける必要があり、リートに比べ時間が掛かります。
その反面、リートは株式のように毎日売買されており、経済状況や事件・天災などにより1日で10%下落のような急激な価格変動が起こり得ます。また外国のプロの投資家が多量に保有しているため、日本国内の状況のみならず海外の事情により価格変動が起こります。
一方、経済の事象が現物不動産の価格に与えるスピードは、株式など金融商品と比べ緩やかです。また、自分の投資物(現物不動産)を、海外を含むプロの投資家が保有していることは有り得ず、情報や知識の差によって個人投資家が損をすることは、比較的に少ないと言えます。
リート投資口は、購入に際し融資を受けることができません。一方、現物不動産の投資は金融機関からの融資によりレバレッジが効かせることができます。
一般的なリートの銘柄は、5%程度の利回りを示しています。一方当社がご案内する投資用不動産は6~8%程度のネット利回りの物件で、金融機関からの融資を活用(レバレッジ)すれば、自己資金に対する利回りは10%を超えることも可能です。
リートはリート内(投資信託内部)で、金融機関からの融資を受けており、リートもレバレッジを使っている(銘柄によるが通常リートの総資産の40~50%が借入金)のですが、利回りは5%程度に留まっています。この理由は、リートが不動産を証券化したものであり、証券化のコスト・上場のコスト・プロの運用会社のコスト・情報開示のコストなど多額の構造上のコストが掛かるため、現物不動産よりも低い利回りになっているのです。
現物不動産には、優良な不動産を発掘し所有するオーナーとしての喜びがあります。一方、リートはプロの運用会社が取得物件を決めており投資主(リート投資口の保有者)が関与することはありません。また日本のリートの信用力は、海外と違い、運用会社のスポンサーの信用力と同一と考えられているため、スポンサーの信用力次第で投資口が下落することもあり得ます。